労災保険なのに誤って健康保険証を使ってしまった! あとからの切り替えの手続きはどうする?

この記事でわかること
  • 労災保険を使わず、健康保険証を使ったときの手続きの流れを知る
  • 労働基準監督署、協会けんぽへの届出方法の流れ
  • 労災保険に切り替えしてもらうときは、どういった書類が必要ですか? など

基礎知識

病気やケガのとき、それが労災かどうかは従業員には判断できないこともあります。企業側が正しく判断し、誤って健康保険を使ってしまったときは事後対応をする必要があります。

言葉の定義

業務や通勤にかかわるケガや病気のときは労災保険が適用されるため、健康保険証が使えません。労災なのに誤って健康保険証で治療を受けたときは、労災保険への切り替えが必要です。ここでは、協会けんぽの健康保険証を使い、労災保険への切り替えが病院でできなかったケースを記載しています。

なぜ必要?

「健康保険」と「労災保険」では、使える範囲が異なります。「健康保険」は業務や通勤以外のケガや病気のときに、「労災保険」は業務や通勤にかかわるケガや病気のときに使えます。制度を正しく理解し手続きをしなければなりません。

リスク

労災保険を使わずに誤って健康保険証を利用し治療を受けたときは、「労災かくし」になることがあります。また、協会けんぽが負担した医療費の7割(70歳以上のときは収入によって8割)を請求されることがあります。

対象企業

従業員がいるすべての企業

対象者

業務または通勤にかかわるケガや病気をした従業員

やること

協会けんぽに連絡をする

業務や通勤にかかわるケガや病気で健康保険証を使ったときは、速やかに協会けんぽへ連絡をしてください。

協会けんぽから納付書が送られてくる

協会けんぽが負担した医療費の納付書が、本人宛に送付されます。納付書が届くまでの期間は、医療費の処理の関係上2~3か月ほどかかる場合があります。納付書が届いたら、本人が協会けんぽに対し支払いを行います。

手続きの際には診療明細書(レセプト)が必要になるので、本人が協会けんぽへ送付依頼をします。また支払い後の領収書の原本は、手続きに必要になるので大切に保管しておいてください。

労働基準監督所へ届出をする

ステップ2で支払いをした後、下記の書類を作成し届出をします。「業務災害」と「通勤災害」では書式が異なります。

添付書類:病院で医療費を支払ったときの領収書、ステップ2の領収書、診療明細書(レセプト)
届出先:企業の管轄の労働基準監督署
届出方法:郵送または持参

医療費の振り込みがされる

本人の銀行口座へ医療費が振り込みされます。

よくある質問

Q:業務中のケガで健康保険証を使い病院で治療を受けました。病院で労災保険に切り替えをしてもらうときは、どういった書類が必要ですか?

以下の書類を作成し、病院の窓口へお渡しください。

Q:業務中のケガで健康保険証を使い治療を受けました。協会けんぽが負担した7割の医療費を支払わないと労災保険から給付を受けられないのでしょうか?

原則、受けられません。
ただし多大な経済的負担が生じるときは、協会けんぽへの医療費の支払いが完了する前であっても労災保険から給付されることがあります。また、本人が委任をすれば労災保険から協会けんぽへ医療費を支払われることがあります。支払いが難しいときは、管轄の労働基準監督署へ相談されることをおすすめします。

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難易度と必要性
難易度
★★☆
必要性
★★★
HRbase Solutionsでの、必要性の考え方
法的に必要★★★ / 条件により必要★★☆ / 法的には不要だが会社には必要★☆☆
HRbaseからのアドバイス

業務や通勤にかかわるケガや病気のときに、知らずに健康保険証を使ってしまう方がいます。また、企業や企業が加入している保険会社から「健康保険証を使う」ように指示をされているケースもあります。正しく制度を利用しないと労災かくしになり、後から費用を請求されたり「50万円以下の罰金」や「送検」されたりすることがあります。労災保険は、従業員が業務や通勤にかかわるケガなどの医療費を給付し、休業したときの生活補償などを行う制度です。正しく理解をして利用するようにしてください。

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