出産手当金、書類は?手続きの流れは?

この記事でわかること
  • 出産手当金の内容や申請などの流れを知る
  • 申請書の入手、届出などの一連の流れ
  • 出産手当金は、いくら支給されますか?など

基礎知識

出産した従業員がスムーズに手当金を受け取れるよう、企業が手続きをサポートします。

言葉の定義

出産手当金とは、健康保険の加入者である従業員が出産・育児のために仕事を休み、給与が支払われなかったときに受けとれる給付です。出産手当金は企業を通さずに、出産した本人から加入している健康保険へ直接請求できます。
今回は、企業が従業員に代わり協会けんぽへ請求する手続きの流れを記載しています。また、産前休業と産後休業の期間で手続きを分けて行うことができますが、産前産後休業が終わってからまとめて手続きを行う方法を記載しています。

なぜ必要?

出産手当金は給与が支払われない期間の収入保障のために支給されます。従業員が安心して子育てするために必要な制度です。

リスク

出産手当金が支払われないと産前産後休業期間中の収入がなくなるため、育児生活に支障をきたす可能性があります。

対象企業

健康保険に加入している企業

対象者

健康保険に加入し、妊娠・出産のため休業している従業員

実施期間

産前産後休業が終了したとき

メリット

出産手当金の手続きについて正しく理解し、社内で適切に申請する流れが定着すれば、子育てをする従業員が安心して育児生活を送れます。退職防止にも効果的です。

デメリット

産前産後休業は、産前の勤務期間に制限はありませんが、産後8週間は働かせてはならないと法令等で定められています。ただし本人が働きたいと希望して、医師が許可したときは産後6週間後から働くことができます。医師の許可なく産後休業期間に働かせたときは、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金になる可能性があります。

費用

出産手当金の申請書には医師・助産師の証明が必要です。病院によっては医師・助産師の証明に費用が発生することがあります。

 

やること

出産を控えた従業員から産前産後休業の申請をしてもらう

出産予定日を確認し、産前産後休業期間を計算します。
産前産後休業の期間は、書面(任意)で提出もらうことをおすすめます。

【例】
産前産後休業
出産予定日:10月4日
産前休業期間(出産予定日以前42日):8月24日~10月4日
産後休業期間(出産予定日後56日):10月5日~11月29日

従業員から出産した連絡を受ける

母子手帳のコピーなど、子どもが生まれたことがわかる書類を提出してもらい、従業員から出産の連絡を受けます。

※出産の確認がとれる書類は、ハローワークから支給される育児休業給付金の手続きなどでも必要になります。

出産手当金の申請書を準備する

協会けんぽのサイトから「健康保険出産手当金申請書」の書類をダウンロードし、産後休業終了1週間前までに従業員に渡します。医師・助産師の証明が必要になるため、従業員から医療機関などに持参して記入してもらいます。

申請書を作成する

「健康保険出産手当金申請書」を従業員から提出してもらったら、勤務状況や給与の支払状況などを企業が記入し、申請書を作成します。

手続きを行う

「健康保険出産手当金申請書」を協会けんぽへ届出をします。出産手当金は届出から支給まで数か月かかり、直接従業員に支払われます。添付書類は原則不要ですが、状況によって必要になるため、事前に協会けんぽに問い合わせるか、協会けんぽのサイトで確認をして手続きを進めてください。

添付書類:原則なし
届出先:協会けんぽ
届出方法:郵送(企業控が必要なときは、コピー1部と切手を貼った返信用封筒を同封しておきます)

よくある質問

Q:出産手当金は、いくら支給されますか??

おおよそ給料の3分の2となります。
出産手当金の支払い開始日以前の12か月間において、毎月の社会保険料を決める基準となる月額(標準報酬月額)を平均して30で割った額の3分の2が、1日当たりの支給額になります。

Q:出産予定日より3日遅れて出産しました。このとき、支給期間も変更になるのでしょうか?

変更になります。
出産予定日から出産した日の間も支給期間に含まれます。出産が遅れたときの支給期間は、産前産後休業期間に出産が遅れた3日分をプラスして計算します。

Q:退職後も出産手当金を受けることができますか?

原則できません。
ただし、以下を満たしているときは退職後も出産手当金は支給されます。
・退職日までに1年以上、健康保険に加入している(任意継続被保険者期間は除く)
・退職日に出産手当金の支給を受けている、または支給を受けるための条件を満たしている

Q:医師の証明に費用が発生しました。企業の負担になりますか?

なりません。
医師の証明にかかった費用は、全額従業員の負担として差し支えありません。

Q:出産手当金には、税金がかかりますか?

かかりません。
出産手当金は全額非課税です。

Q:出産手当金は、産前休業と産後休業で分けて申請できますか?

できます。
ただし、企業の証明は産前休業と産後休業の申請ごとに必要になります。医師・助産師に証明をしてもらったときは、それ以降は必要ありません。

難易度と必要性
難易度
★★☆
必要性
★★★
HRbase Solutionsでの、必要性の考え方
法的に必要★★★ / 条件により必要★★☆ / 法的には不要だが会社には必要★☆☆
HRbaseからのアドバイス

出産手当金は、従業員の子育て中の収入を補う大切な制度です。従業員が安心して子育てができるよう、企業が手続きをすることをおすすめします。育児関連の制度が多く混乱しやすいですが、従業員の生活にかかわることですのでしっかり理解して、漏れなく手続きを行いましょう。

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