有給休暇5日取得義務、何からすればいい? 時季指定と、運用の7ステップ

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この記事でわかること
  • 「働き方改革関連法」で義務付けられた年5日の有給休暇取得の必要性
  • 時季の指定、有給休暇取得計画表、有給管理簿の作成など、一連の流れ
  • 本人の取得した有給休暇を、時季指定分に含めていいのかなど

 

基礎知識

2019年4月施行の「働き方改革関連法」で義務付けられた年5日の有給休暇取得を、スムーズに運用します。

なぜ必要?

年に10日以上の有給休暇が与えられる従業員に対しては、そのうちの5日分を企業側が時季を指定をし取得させることが、労働基準法で義務づけられました。

リスク

企業側が時季を指定をせず、従業員に有給休暇を取得させなかったときは労働基準法違反となります。労基署の調査、もしくは従業員本人の通報で発見され、従業員ひとり当たり最大30万円の罰金刑に処せられる可能性があります。

対象企業

すべての企業

対象者

年間で10日以上の有給休暇の権利を持つ従業員(正社員以外の契約社員、パート、アルバイトも対象)

POINT

有給休暇は、以下の①②を満たすと発生します
①入社から6か月以上、継続して勤務している
②継続勤務期間の全ての労働日について、出勤率が8割以上である

メリット

有給休暇の取得日の時季を指定することで、計画的な取得が進みます。また、従業員が心身疲労を回復させ、モチベーションが高まれば、企業の生産性アップへにもつながる可能性があります。

デメリット

規模の小さい企業では、従業員が有給休暇で休む日が増えるため、業務の進捗状況に影響を与える可能性があります。また従業員ごとに有給休暇の取得日・残日数を管理しなければならないため、事務作業にかかる手間が増えます。

  

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やること

年間5日の有給休暇の取得が必要な従業員を把握する

以下の流れで、従業員ごとに取得可能日数を確認します

①従業員の現在の有給休暇の取得状況を洗い出す
②基準日と有給休暇が何日付与されるかを確認する
③過去の有給休暇取得状況をさかのぼって確認する

POINT

有給休暇の与える日を年度の始めや年始などに統一すると、従業員の有給休暇の管理がしやすくなります。

対象となる従業員に希望日を聞く

対象となる従業員に、5日分の有給休暇の取得日の希望を出してもらいます。

希望日は、まとめやすいように書面で提出してもらうとよいでしょう。書式は任意です。有給休暇の希望は、事前に聞いておくと、人員の手配や調整がしやすくなります。

有給休暇の取得時季を指定する

従業員の希望を考慮し、企業側が有給休暇の取得の時季を指定をします。時季の指定は、付与日から1年以内に、都度実施する必要があります。

注意点

付与日がすでに過ぎているときは、次の付与日までに有給休暇を5日間取得させないといけません。

年間を通じて無理なく有給休暇を取得できるよう、管理しましょう。

有給休暇取得計画表を作成する

【作成のふたつのポイント】

①個人別より、部署単位やチーム単位で作成する
誰がいつ有給休暇を取得する予定なのか、その取得状況がが把握できれば、業務に支障が出にくくなります。

②作成期間は年度別や月別など、わかりやすい形式にする
年度別:従業員のざっくりとした有給休暇の取得状況がわかります。
月別:従業員のより細かい有給休暇の取得日がわかりやすくなります。

従業員に有給休暇に日を通知し、取得してもらう

時季指定のとき、従業員による有給休暇の申請が必要かどうかは、法律では定められていません。

・企業主導の休暇なので、申請は不要
・通常通りの申請をしてもらう

上記のどちらでも構いませんが、通知は、書面・メールなどで記録を残しておくことをおすすめします。

有給休暇を取得するたび、記録する

有給管理簿(年次有給管理簿)は、従業員ごとに作成し、保管・管理を行います。記載が必要な項目については、法律で決まっています。

【記載が必要な項目】
・時期:有給休暇を取得た具体的な日付
・日数:有給休暇の取得した日数
・付与日:有給休暇を付与した日

※上記項目以外にも、入社日や有休残日数などを記載しておくと、管理がしやすくなります。

正しく取得できているか、確認する

付与日から1年以内に5日間、有給休暇を取得しないといけません。年次有給休暇の取得が滞っているときは、再度、時季指定を見直してください。

 

よくある質問

Q:従業員が、こちらから時季を指定する分とは別に、通院のため半日有給休暇を取得しました。この半日分は、時季の指定が義務づけられている5日分に含めることはできますか?

できます。企業側が時季を指定をしなければならない5日分に含めても構いません。

Q:有給休暇の時季の指定については、就業規則などで決めなければなりませんか?

決める必要があります。有給休暇に関する内容は、時季の指定の対象者やその方法などの制度の詳細を、就業規則に記載しなくてはいけません。従業員が10名以上の事業場のときは、労働基準監督署へ就業規則の届出が必要です。

Q:前年度からの有給休暇の繰越日が4日あるパートタイマーがいます。この人に本年度、6日間の有給休暇が付与されました。このパートタイマーの有給休暇日数は、前年度分と合算するとトータルで10日になります。このパートタイマーは、時季の指定の対象者に含まれるのでしょうか?

含まれません。対象となるのは、あくまでも「年間(1回で)で10日以上の有給休暇が与えられる従業員」のため、このパートタイマーは対象外です。

Q:会社の指定時季以外に、有給休暇を5日間取得した従業員がいます。このときも、会社が指定した時季に有給休暇の取得は必要ですか?

必要ありません。基準日から5日間取得ができているのであれば、会社が時季を指定した日の有給休暇を取得させなくても大丈夫です。

 

難易度と必要性
難易度
★★★
必要性
★★★
HRbase Solutionsでの、必要性の考え方
法的に必要★★★ / 条件により必要★★☆ / 法的には不要だが会社には必要★☆☆
HRbaseからのアドバイス

本人がなかなか取得をしないケースもありますが、会社には有給を取得させる義務があります。 どうしても取得が進まない場合は、本人に取得を促した書類を保管しておきましょう。トラブルを避けるためにも、「いつから取る」「いつ取りたい」など、取得予定日や希望日は、口頭ではなく書面で記録が残るようにしておきます。スムーズに休暇に入れるよう、取得予定日の前には声をかけ、変更が必要なときは早めに対応できるようにしておきましょう。

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